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伊予柑 いよかん
科:ミカン科 Rutaceae
属:ミカン属 Citrus
種:イヨカン C. iyo
山口県がルーツですが、愛媛県に渡り、現在は9割以上が愛媛県産になっています。
また、そのうち80%以上が「宮内伊予柑」ですので、市場に出ている伊予柑はかなりの確率で「宮内伊予柑」ということになります。
かつては、温州みかんに次いで多く栽培された柑橘です。1970年代に60万トンあった収穫量は、現在では20万トン以下に減少しています。
【 「普通伊予柑」 について 】
明治19年、山口県阿武郡(現在の現在の萩市椿東)の中村正路さん宅で見つかった柑橘。
九年母(クネンボ)の系統か?とされていましたが、ゲノム解析で由来が推定されています。
国立遺伝学研究所 「ミカンの親はどの品種?」
https://www.nig.ac.jp/nig/images/research_highlights/PR20170106.pdf
カイコウカン(海紅柑)とダンシー(大紅みかん)の交配。
日本海側に位置しますので、海流に乗って流れ着いた柑橘かな?と想像すると楽しくなります。
「穴門蜜柑(あなとみかん)」の名で呼ばれていました(穴戸とも)。
中村正路さんは、蚕業指導員。
この柑橘を、愛媛県松山市の三好保徳氏が、穂木を導入し、近隣に分けたことから愛媛県で栽培が広まります。
明治22年のこと。
当初は「伊予蜜柑(いよみかん)」と呼んでいたようですが、温州ミカンに似たイメージになることから、昭和5年、「伊予柑(いよかん)」と名付けたそうです。
のちに「宮内伊予柑」が出たことから、最初に見つかったものは、「普通伊予柑」と呼ばれるようになります。
「普通伊予柑」は現在では希少な存在となっています。後述。
【 宮内伊予柑 について 】
明治30年、松山市の宮内義正さん宅の園地で見つかった「普通伊予柑」の枝変わり。
現在では、出回っている伊予柑のほとんどが「宮内伊予柑」です。
「宮内伊予柑」は、豊産で、やや大きく、隔年結果性が低いことから、「普通伊予柑」からどんどん品種更新されて、現在では「宮内伊予柑」が主力になりました。
「宮内伊予柑」は昭和41年種苗登録されています。
【 その他の 伊予柑 】
その他、品種登録されているもので、宮内伊予柑の枝変わりに、「勝山伊予柑」「大谷伊予柑(ダイヤオレンジ)」があります。いずれも出回る量は極少ないと思われます。
ちょっと古いですが、2006年の農水省データを加工。

市場に出回る可能性の高い伊予柑は、「宮内伊予柑」が圧倒的に多く、「大谷伊予柑」「勝山伊予柑」などはわずかと考えてよさそうです。






